小説 Let's!ラブレッスン

Let's!ラブレッスン 第4話

《留依サイド》


「おっはよーさん!河崎(カワサキ)!と、海斗(カイト)!」

「あっ、おっはよぉ!野田(ノダ)!」

「慎也(シンヤ)、今の言い方じゃ、俺は留依(ルイ)のついでかよ?」

「いやぁ、すまんのぉ。やっぱ朝一は、むさ苦しい海斗の顔より、カワイイ河崎の顔の方が先に目に入ってくるさかい」

「んだとぉ?!俺の顔は目の保養にならねぇってのか?」

「ぎゃぁぁあ!痛い、痛い!堪忍、堪忍やて」


もう朝から、海斗と野田はじゃれ合ってる。海斗が野田の頬っぺたを両手で、捻っているのだ。ホント仲がイイっていうか、子供っぽいっていうか、あはははっ。


「おいおい、朝っぱらから男2人で、な~にやってんだよ。さっさと行かねぇと学校、遅刻すっぞ」

「ああ?なんや、女タラシで有名な寮長の椿本 仁(ツバキモト ジン)やないか」


目の前に現れたのは、海斗や野田と同じく男前な男の人。背も高いし、筋肉ありそうだし、顔もモデルなみ。わぁぁあ、カッコイイ。


「こ~ら、野田。お前いくら俺でも、2年生の先輩であり、なおかつ寮長なんだぞ。ちゃんと態度わきまえろっての。あんまし、態度悪いと管理人さんに頼んで今夜の野田の夕飯、抜きにしてもらうからな」

「はぁぁあ?んな、アホなぁ」

「それが嫌だったら、ちゃんとするこった。・・・おっと、もしかしてこちらは昨日、入ってきた転入生の河崎 留依くん?」

「え・・・あ、はい////


先輩があたしの身長に合わせてくれる。そしたら、先輩の顔が間近になって、見れば見るほど美男だなぁ。なんだかポーっとしたまま、見とれてしまう・・・。


「ん?そんなに見詰められると、照れちゃうなぁ」

「あっ、すみません!おれ、先輩って本当にカッコイイ人なんで、つい見とれちゃって////

「へぇ、君みたいな子に、そんなこと言われちゃ困っちゃうなぁ」

「えぇ?!そ・・・そんなつもりじゃ////


わぁぁあ、わぁぁあ、こっちの方がユデダコになりそうで困るよぉ。あたしが好きなのは海斗なのに、先輩の微笑まれただけで真っ赤になっちゃうなんて!と、思っていたら急に後ろから引っ張られた。

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Let's!ラブレッスン 第3話

《留依サイド》

本日の天気は晴れ!天気予報でもこのまま雨が降るケハイはないそうだ。いやいや、やっぱりこんな朝は学校前の散歩に限るでしょ!

あたしは何を隠そう、この間から出演中の河崎 留依(カワサキ ルイ)です!!やはり、皆様「けったいな女やなぁ」とお思いかもしれませんね。なんてったって、あたし男子校に転入してしまったから!!あははははっ!って笑い事じゃないんですけど・・・・・。


昨日、海斗にここに来た理由を聞かれて、答えたのは『好きな人がいるから』。まぁ、正直なところ、それは事実。あたしの思い人とは・・・・・・・・・・工藤 海斗(クドウ カイト)、その人なのですから。しかしながら海斗の方は、勘違いしているようで、何故か応援される始末。あたしって一体・・・・・・。

しかし、学校も寮の人も楽しそうだし、今はそれを堪能しようかと思っている。とにかく海斗のそばに行きたくて、アメリカから4年間の留学を終えて、帰ってきたんだから。今あたしが、どうしてこんなにも朝早くに起きて来たかと言うと、散歩も1つの理由。あと、海斗と顔を会わせたくなかったから。なんだか、昨日は気まずいまま終わってしまったので、どうも元気に顔を会わせる事が出来そうになかったから。本当は、もっと仲良くしたくてココに来たのに、これじゃあ意味がない。


「はぁ・・・・・」


そんな風に、あたしが溜め息を付いた時だった。


ワンワンッ!



「へ?・・・うわぁ!!」


急に後ろから大型の犬が、飛んできたのだ!きゃぁぁぁあ!声にならない声が心の中で響く。そんなことにも構わず、その犬はあたしの上に乗っかってきた。犬は好きだけど、これはどうよ、これは!


「こら!クロ!離れろって!」


犬の後ろから走ってきてくれた人は、なんとか大型犬を引き剥がしてくれた。犬にモミクチャにされた、あたしはもう何がなんだか分かんなくなっちゃっていた。

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Let's!ラブレッスン 第2話 

《海斗サイド》

つい先日の留依(ルイ)の突然は訪問から3日が過ぎた。確か今日こっちの学校に入るんだっけ。結局、何処の学校に入るかは聞き出せなかったけど、まぁ、うちの学校じゃないことは確かだな。だって、むさ苦しい男子校だし・・・・。

いやいや、それよりも気になるのは、留依の『好きな人』発言だ。『好きな人のためなら、なんでも出来る』だと?!なんじゃ、そりゃ!

ああ、ちなみに俺たち今は、担任のセンコーの話し聞いてるところ。ホンット、かったりー。え?先生の話ちゃんと聞けだって?バーカ、俺よりも前の席の慎也(シンヤ)なんて、朝っぱらから爆睡中だっての。


「え~、今話したとおり、今日から転入生が入ることになった。ああ、こっちに入って来なさい」

「はい」


転入生と、聞いてクラスの奴らがざわめきだす。おいおい、どう足掻いたって、どうせ男なんだし。期待するだけ無駄、無駄。と、思っていたんだが・・・・・・・・・・・


「え~、紹介しよう。転入生の河崎 留依(カワサキ ルイ)君だ。彼は、つい先日までアメリカに留学していたんでな。いろいろ分からないこともあるかもしれんが仲良くしてやれよ」

「はい。えっと今日から、このクラスに転入してきた河崎 留依です。よろしくお願いします!」


あまりのかわいさに、クラス中から歓声が上がる。口笛なんか吹いて、はやしたてる奴もいた。なっ・・・・留依だって?!なんで『女』の留依がここ(男子校)にいるんだ―――!!

俺が呆然として見詰めていたのに気が付いた留依が、俺に向かってウインクしてみせる。確かに、留依だ。あの長くてキレイな髪はバッサリ切られて、俺たちと同じように首にちょっと掛かる位しかない。それでも、あれは俺の幼馴染みの河崎 留依。


「それじゃ、河崎は野田の隣の席に座ってくれ」

「はい」


明るく返事をした留依は、野田の隣つまり俺の斜め前の席に座った。さっきから、うるさく騒いでいるクラスメート達からの質問攻めにも愛想良く笑顔を返す。その騒ぎで前の席の野田が起きたようだ。


「んぁ?・・・・・あっ、なんや。ってか、あんた誰?」

「今日から転入してきた、河崎 留依って言うんだ。よろしくな」

「ほぉ、転入生とは珍しいな。オレは野田 慎也っていうねん。よろしゅうな」


なんなんだ?留依のヤツ、喋り方も男っぽい。っていうか、慎也のヤツ何仲良くなってんだよ?!


「なッ、おい!留依!」


俺が回りに聞こえないくらいの声で呼び止めると、留依は人差し指を口元に当てて、「シッ」と口止めする。はぁ?黙ってろって言うのか?こんな展開で黙ってられる訳ないだろ?!どうして、留依がいるんだ?



休み時間になっても留依への人気は衰えず、寄って集って「河崎、河崎」。「河崎ってカワイイよな」とか呟いてるヤツもいる。当たり前だろ?女なんだから!そんなこと考えてイライラしてたら、留依が自分から寄ってきた。


「えへへっ、ビックリした?海斗(カイト)!」

「ああ、もうマジでビックリしましたよ!参りました!!」


ヤケクソで怒鳴ったのに、やっぱり留依はニコニコしてて。ったく、なんで怒る気失せてくるんだろ?


「はぁ?なんや、河崎と海斗って知り合いなんか?」

「うん。おれと海斗は幼馴染みだからさ。海斗にもここに転入してくること言ってなくって。まっ、ビックリさせようと思ったから」

「海斗にこんなカワイイ幼馴染みがおったなんてなぁ。ちょっとは、紹介せいや海斗」

「うるせー。アメリカに居た相手をどうやって紹介すんだよ?」

「それもそうかぁ。あはははっ」


慎也が笑いながら俺の肩をバシバシ叩く。留依もつられて、あはははって笑ってる。って笑ってる場合じゃないだろ―――が!!なに考えてんだよ、こいつはぁぁああ!!!

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Let's!ラブレッスン 第1話

《海斗サイド》



春風そよぐ暖かな春。

カレンダーも5月の頭に差し掛かり、高校生活にも何とか慣れてきた高校1年生の俺、工藤 海斗(クドウ カイト)。俺が通う学校は、『桜場(サクラバ)学園』。この少々むさ苦しい空気は、この学校が男子校だからだ。その上、全寮制で各生徒か3つある中の、どれかの寮に所属している。

今日も1日の授業を終えた俺は、ここに入ってから出来た友人たちと寮へ戻る。そんな時、親友の1人である、秋山 幸太(アキヤマ コウタ)が校門から走ってきた。あれ?確か、幸太って先に帰るって言ってなかったか?


「どうしたんだよ、幸太?先に帰ったんじゃなかったのか?」

「いやぁ、それが工藤!校門のとこ歩いてたら、お前の知り合いだって子に声かけられて。んで、工藤のこと呼んで欲しいって言うから、わざわざ走ってきたって訳だ」

「はぁ?知り合い?」

「そう言ってた。なんか、スゲ―美人な女子高生だったし」

「おいおい、海斗のヤツいつの間に抜け駆けしてよんねん!彼女ちゃうんか?その子って」

「はぁぁ?ちげーよ、バーカ。今の俺には彼女はいねぇの」

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