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2008年3月9日 - 2008年3月15日の1件の記事

その瞳に映るモノ 第4話-②

メイに誘われて来た遊園地。見上げた空は、この上なく青くて透き通っているけれど、私の心は晴れないままだった。初めて乗った観覧車から降りて、お昼時ということで遊園地内のファーストフード店でお昼御飯を食べた。いつもの町を出て久しぶりに海を見たりして、少しばかり昔のことを思い出したりしたせいで、私の心のなかは複雑に入り混じっていた。


「あたし、トイレ行ってくるね」

「んじゃあ、俺も一緒に行くよ」


メイと佐藤先輩がトイレに行ったので、私とサトシはベンチで待っていることにした。良く考えれば、こんなふうにサトシと2人でいるのは、かなり久しぶりなんじゃないだろうか。ベンチの隣に座ったサトシの優しそうな横顔を、瞳だけで横目見た。


「はは・・・・メイってホント、いつになっても子供だよな。ま、それに振り回される俺も、俺だけどさ」

「それでも好きなんでしょ、メイのこと?それに・・・・最近のメイ、サトシの前だと女の顔するようになった・・」


あははっ、と笑ったサトシが私の言葉に、きょとんとした顔を向ける。その顔は昔から、誰かに自分の知らない難しい言葉を言われた時の、子供びた表情。そして、決まったこのあと、自分の知らないことに対してムッとした顔をする。


「メイが?どこがだよ?いつまでたっても、子供だぜ?この前なんて、中学生に間違えられてたし」

「クス・・・とか言って、気づいてるでしょ?たまにメイが色っぽい顔するの」

「なっ!・・・いや、ぁの・・・・そ・・それは・・サキ!」


顔を真っ赤にして、あたふたするサトシが可笑しくて、また笑ってしまった。今いったことは本当のこと。高校生になってから、可愛いだけじゃなくて、たまにだけど色っぽい女の顔をするようになった。ずっと羨ましかったメイの可愛らしさ、誰もがモテはやして好きになってくれる愛らしさに、初めて女の顔を見たときは愕然とした。あぁ、また私はメイに離されていくんだ。そう思って流れない涙を流したんだ。


「・・そういうサキだって、最近変わったじゃないか。ここ一週間あたり?なんか、色っぽいっていうか、切ない女の顔っていうか。うん、たまにビックリするくらい見惚れる時があるんだなぁ、まるで別人みたいに」

「・・・・・・・・・それ、本気?」

「え?あ~、うん、わりと本気だけど?」

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